Future Surf


Introduction

ひろーい地球でPolynesianしか考えつかなかった奇跡の遊び Surfin は、ながーい歴史の中で少しづつ進化してきた。そして、その進化はとどまることなく未来へと続く。21世紀、この奇跡の遊びは何処へ向かうのだろう?これから描くのは、オレの脳に浮かんだSurfinの未来図だ。
と言っても、セットの合間や波のない休日にテキトーに考えた話にすぎない。他人がデッチ上げた話は、あまり真剣に読んじゃぁいけない。

サーファーによる環境を考えるネットワーク
Surfer's Environmental Network

Koji Aikawa




#11 Midnight Waxer

 ワクサーの本名は、ジム(だったよね?)。なんで”ワクサー”になったかってぇと、波がいいと真夜中でもワックスをかけているところから”Midnight Waxer”になって、さらに短くなって”ワクサー”。映画”Big Wednesday”の監督・脚本を手がけたJohn Miliusさんが書き下ろした小説”Big Wednesday”に書いてあったような気がする。映画では描ききれない時代背景なんかも書かれていて、結構面白かったなぁ。

 開店する時間と閉店する時間の数字を並べて、それを名前にしたお店達があった。あんなに朝早くから、こんなに夜遅くまで開いていて、すっげぇコンビニエントなお店達だった。そのお店達は、同様のお店達も含めて”コンビニ”と呼ばれるようになり、小売店の形態なかで、一番成長した分野となった。で、その成長と同じくらい驚くべきことがある。いまや、その名前通りの時間に開店、閉店するお店はほとんどなく、多くが24時間開いていることだ。

 そんな”コンビニが24時間Openしているのが当たり前の時代”になっても、Surferが海に浮かんでいる時間はってぇと、相変わらず日の出少し前から日没の少し後までだ。理由は言うまでもなく、夜は波が見えないから。満月に近い夜だと、ニヤニヤしているMidnight Waxer達がいるらしいけどね。

 もちろん、コンビニだって夜になると商品だって見えないし、レジも見えないし、客の顔も見えない。それでも、コンビニはこうこうと明かりをつけることで、営業できるようにしている。

 ってことは、海にこうこうと明かりをつけておけば、一年中、24時間Surfingできるようになるよね。するってぇと、Surfする時間がばらけて、Point Panicが少しは緩和されるようになるかな?仕事や用事に振り回されることもなくなるし、Happyだね。

 って、そー簡単には行かない。

 都会では、夏の夜更けにセミが鳴いていることがある。特に、こうこうと明かりを放つ街灯のそばに立つ街路樹に多いらしい。人工の明かりが、生物の自然な生活を変えちゃうってことの分かりやすい例だね。もし、ビーチが夜も昼のように明るいんじゃぁ、魚たちや貝、カニさんたちはもちろん、近くの防砂林なんかに住む昆虫や小動物、鳥達の生活を大きく変えちゃうだろう。どんな風に変わっちゃうかはわからないけど、それはいい変化じゃないと思うよ。あ、影響が明らかな生き物がいるね。年に1回ビーチを訪れて卵を生んでいくカメさんたち。ビーチが明るいんじゃぁそこで卵を産めなくなっちゃう。

 さらに、明かりをこうこうとつけるためには、発電所で化石燃料を燃やしてCO2を大量に出したり、ウランをなんとかしたり(わからないんだよね−、原子力発電って)して高いリスクを背負ったりしなくちゃならない。

 ね、夜、ビーチにこうこうと明かりをつけるのはうまくないでしょ?

 と言っても、夜中に明かりをつけずにSurfする方法がないわけじゃぁないよね。

 たとえば、夜でもかなり見える目を持ったらどーだろう?これは、赤外線などを利用した商品がすでに出ているから、耐Surf性(耐水性や軽さだけじゃなくて、激しい動きにも絶えられないと波乗りには使えないからね)さえきっちりすれば実現できるんじゃない?

 たとえば、音波の反射などを聞いて波を感じるようにすればどーだろう?音波を映像化すれば、より便利かな。当然自分も障害物になりうるから、自分の位置を知らせる発信機のようなものをつけるようかもね。ん、これも魚群探査機なんかで商品化されてるか。これも、耐Surf性の問題かな?

 えーっと、もう思いつかないや。

 そうそう、Midnight waxer向けの商品には、注意書きを入れてもらわないとね。 例えば、こんなやつ。


 ご注意

安全な状況で使用してください:事故は自分に辛く他人に迷惑です。よく知っているポイントで安全に使用してください。

自然を大切にしてください:海辺の生き物は音や光に敏感です。万一、海辺の生態系に大きな影響があると分かったときは、この商品の使用を中止してください。

迷惑行為はやめてください:夜中に大声を出したりすることは、周辺住民にとって迷惑です。そして、そのポイントを守るために努力しているSurferにとって迷惑です。マナーを守れないSurferは、この商品を使用しないで下さい。


                                Oct.18.1999



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